食-イスラム料理(清真)

【西安名物】泡馍(パオモ)

西安名物の筆頭、「泡馍(パオモ)」をご紹介します。

西安三大名物

はじめに、これが西安三大名物です。

  • 泡馍(パオモ)
  • 肉夹馍(ロウジャアモ)
  • 油泼面(ヨウポー麺)

確か、中国を訪れたインドのモディ首相に習近平国家主席が西安の名物として紹介したのがこの三点だった気がします。

西安にいらした方では「ビャンビャン麺はどうよ?」という方もいらっしゃるかもしれませんが、ビャンビャン麺は単に字が珍しくて話題に上がるだけで、数多くある「软面(ルアン麺、幅広の柔らか麺)」の打ち方の一種に過ぎません。

泡馍はイスラム教を信仰する回族の考案した料理です。

食べるものに事欠いた時代、素焼きのパンである「馍(モ)」ばかりインフレ状態でどうしようか、という時に誰かが馍を千切ってそこに熱いスープをかけて食べたら思いのほか美味しく、次第に漢族の間にも広まっていったという大衆食の王様のような料理です。

久しぶりに泡馍を食べる

さて、かなり久しぶりに泡馍をいただきました。

なぜ久しぶりかと言うと、個人的な好みとして、泡馍はそんなに美味しいものではないからです(笑)

泡馍好きの方がいらしたら本当に申し訳ありません(笑)

ただ、たまにですが、ああ泡馍食べたいな、と思う時があります。

本当にたまにです。味を忘れないようにする、くらいの感覚でしょうか(笑)

今日はそういう気分でした。なので近所の泡馍のお店に行ってきました。

この店は食事時にはいつも混んでいて繁盛しています。ガラス窓に店員募集の貼紙をしています。

メニューはいくつかあり、わたしは牛肉の入っている「优质牛肉(ヨウジーニョウロウ)」をチョイスしました。

优质は「豪華」みたいな意味です。要は牛肉の量が多いのです。

料金は25元。牛肉の量が普通の「普通(プートン)牛肉」は20元です。

しみったれた話で申し訳ないのですが、日頃わたしが泡馍から縁遠いのはこの料金体系にもよるのです。

西安では「快餐(ご飯の定食)」や麺が10元前後で食べられるのに対して、同じ大衆食であるはずの泡馍は倍の値段がすることに我慢がならない、というのは言い過ぎですが、「なんでかな?」という思いはあります。

愚痴はこのくらいにして、レジで精算をして碗を手渡されましたので、空いている席に着きます。

馍を千切るのはお店にお任せしてもよい

碗に置かれた「馍(モ)」を千切る作業の開始です。

できるだけ細かく千切るのが美味しくいただくコツだそうです。

みんなでワイワイおしゃべりしながら馍を千切るのが楽しい西安ライフです。

しかし今回わたしは一人での来店ですので、ひとり黙々と千切っていきます(笑)

できました!10分くらいかかりました。

千切るのが面倒ならお店にお任せすることもできます(笑)

店員のおばさんに碗を回収してもらい、引き換えに食券を渡されます。

お昼時の店内はお客さんで混み合っています。やはり儲かってますねこの店。

左正面の席のおじいさんが孫にビールを飲ませていました(笑)

出来上がり

しばらくしておばさんが出来上がりを持ってきました。

牛肉、豆腐干(厚揚げ)の細切り、きくらげ、しらたきなどと塩気の効いたシンプルなスープをフライパンで高火力で熱して碗にかけるものです。

泡馍の「泡(パオ)」は「かける、注ぐ」という意味があります。

カップラーメンはお湯を注ぐので「泡面(パオ麺)」、日本のお茶漬けは「茶泡饭(チャーパオファン)」と言います。お茶をご飯に注ぐからですね。

かき混ぜるとこんな感じです。

碗に口を近づけ、お箸で手前にすくいながらすするように食べていきます。スプーンを使うのは邪道です。

お茶漬けの食べ方に似ていますね。

肝心のお味は、可もなく不可もなく、と言ったところです。とびきり美味しいものでもなければ、かと言って特段不味いものでもない、というのがわたしの泡馍評であります。

ニンニクの甘酢漬けがうまい

泡馍には付け合わせが必ず付いてきます。それがこのニンニクの甘酢漬けです。

ニンニク好きにはたまりません。これを齧りつつ泡馍を啜ります。

泡馍を食べる時の注意事項

さて、泡馍をいただく際には気を付けたいことがあります。

それは「馍(モ)」は少なめにせよ、ということです。

これは笑い事ではありません(笑)

熱いスープを注いだばかりのものをいただきましたので、上の画像では分かりにくいかもしれませんが、要は、水分を吸ったパンは膨張します

泡馍の場合、お腹の中で馍(モ)が膨張して、店を出てしばらくしてからいよいよ苦しくなってくるのです(笑)

巨匠張芸謀監督の映画「活きる」で、紅衛兵に虐げられた産婦人科医の先生がマントウをいくつも平らげてすぐにゴクゴクとお湯を飲んでぶっ倒れるシーンがありますが、まさにアレです。

初めて西安をご旅行される方へのアドバイスとして、少食の方は馍は一枚にしておいた方がいいでしょう。

もし大食に自信のあるあなたが西安に招かれ、現地の方との食事の席で泡馍を食べる機会があって相手の大食自慢の西安人の方が「私は泡馍を食べるときは馍を4枚食べるよ、日本人は少食らしいね」などと言って露骨に対決姿勢を示してきても、「日本人の沽券に関わる」などと考えて勝負してはいけません。

向こうは面白がっているだけですから(笑)

ご旅行、お仕事で西安にいらした方は、泡馍の馍の量には注意しましょう。

特に夕食に泡馍を食べる時にはご注意ください。お腹が苦しくて夜眠れません(笑)

ごちそうさまでした。