【中国の食】中国の朝食・稀饭(おかゆ)
今日は休みですので朝食に稀饭(シーファン・おかゆ)を作りました。
粟(中国では小米という)、落花生、白ぶどうのドライフルーツ、クコの実、赤くて大きいのは干したナツメです。具材は多いですが水を入れて頃合いになるまで炊けばいいだけですので簡単です。
日本でおかゆというと、お米で作ったおかゆが一般的ですが、中国では(少なくとも西安では)、
お米以外の穀物から作ったおかゆを「稀饭(シーファン)」
お米から作ったおかゆを「粥(ジョウ)」
と呼び分けています。
西安では稀饭を朝食に食べることが多いです。例えば肉まん(包子と言いましたね)の店で労力に余裕があると、たいてい粟の稀饭も一緒に作って売っています。
わたしは西安に来たころ、たいへん失礼な話で恐縮なのですが、
「アワのオカユなんて江戸時代の農民みてえだな」
などと言って敬遠していました(特段美味しくもありませんし)。
しかしある時ホテルのバイキングで食事をした時、コーンポタージュと思ったら間違えてこの粟の稀饭を取ってしまい「しくじった」と思いながら渋々すすっていたら、同席していた西安人に、「こんなにご馳走があるのに栄養を摂ることの方が先なんだな!」とけなされているのか褒められているのかよくわからない言われ方をしたことを覚えています。
ただその時からこの粟の稀饭がわたしの中で「貧しい人が食べるもの」から「質素だが栄養豊富で健康的な食べ物」というふうに意識が変化していったような気がします。実際、粟には鉄やミネラル、食物繊維が豊富なのです。
それからというもの毛嫌いせずいただけるようになり、自分でもこうして、たまにですが作って食べたりしています。