2016年の10月、青海省と甘粛省を旅しました。
- 1日目:西安から鉄道で青海省の省都西寧市へ
- 2日目:西寧市街観光(東関清真大寺、土楼観、青海省文化博物院、タール寺)
- 3日目:西寧からバスで大通回族土族自治県へ移動し、明代長城を観光。西寧市に戻り青海省博物館、南涼虎台遺址公園を観光
- 4日目:西寧からバスで黄南チベット族自治州の同仁へ。隆務大寺、吾屯を観光
- 5日目:同仁からバスで甘粛省の甘南チベット族自治州の夏河へ。ランブロ寺を観光
- 6日目:夏河からバスで南チベット族自治州の郎木寺へ。郎木寺を観光
- 7日目:郎木寺からバスで甘南チベット族自治州の合作へ。市街観光
- 8日目:合作から甘粛省の省都蘭州へ移動し、鉄道で西安へ帰る
前回は同仁から夏河へ、バスは雪道を走りました。
信仰と経済のはざまで揺れ動く門前町
チベット寺院と周辺の野原をブラブラする
10月4日の12時、夏河散策を開始します。
拉卜楞寺(ラーブーラン寺、ランブロ寺、ラプラン寺とも)に向かいます。
前回は牛肉麺をいただいて終わりました。そのあと予約しておいた宿(ユースホステル)に行ったところ、老板は外出中で、宿でくつろいでいた青年に「とりあえず空いてるベッドに荷物を置いておけばいいと思いますよ。老板が戻ったら私が話しておきます」と親切に声をかけられ、そうすることにしました。
その青年と少し会話をしましたが、広東省出身だそうで、だからなのか言葉が聞き取りづらく(南方の話者は濁音が多い)、青年には申し訳ない思い。
バスターミナルのある大通りは四大銀行や市庁舎、ホテルが立ち並んでいますが、ひとつ脇道を入ったり、ランブロ寺の付近まで来たりすれば、そこにはチベットの雰囲気があります。
野良犬ならぬ野良ヤクでしょうか。
拉卜楞寺(ランブロ寺)
ランブロ寺は1709年の創建。
チベット仏教ゲルク派の六大寺院のひとつとして知られています。
六大寺院のうち4つはチベット自治区にあり、残りはここランブロ寺と2日目に訪れた青海省西寧市にあるタール寺です。
ランブロ寺にも永遠に続くマニコルがあります。
椅子に腰掛けくつろぐチベット族の女性たち。
チベット族は男女ともにの帽子をかぶる様子がいいですね。おしゃれです。タオルでぐるぐる巻にするスタイルも堂に入っています。
チベット文化圏は標高の高い土地が多いので、強い陽射しを避けるためにスカーフやタオルで顔を覆っている女性も少なくありません。
お寺に入り、早速スマホで写真を撮ろうとしたところ、近くにいたチベット族の人に、喪黒福造の「ダー!」ばりに指を差されてしまいました。写真撮影することを快く思っていないようです。
特に写真撮影禁止の掲示はなかった(と思う)ようでしたが、撮影は控えることにしました。まあしょうがない。
写真がないとブログのネタに困ることは確かですが、じっくり集中して見物できるという側面もあるのです。
ひと通り見学した後、外から仏殿を撮影する小日本。
こちらは「グンタン・チョルテン(貢唐宝塔)」。
1805年に創建されましたが文革で破壊されました。現在の塔は1993年に再建されたもの。
文革で壊されて再建されたならまだいい方で、壊されてそれっきりという寺社仏閣は中国全土において少なくないでしょう。文革は本当にろくでもないですね。
永遠に続くマニ車を見ても分かるように、広大な敷地です。
86.6万平方㍍だそうです。東京ドーム18.5個分に相当。
丘の上から寺院を望む
ランブロ寺の南を大夏河が流れています。渡ると丘がありますので行ってみましょう。
ランブロ寺を一望できます。いいですね。
丘の奥に下ると畑に羊が放牧されていました。
実にのんびりとしたものです。
大夏河を渡り、ランブロ寺側に戻ります。
ランブロ寺の周囲をコルラする
14時半、小腹が空いてきたので、ちょうど回族の食堂があったので入りました。
臊子面(サオズ麺)をチョイス。
スープ麺かと思ったら汁なしでした。美味しいです。
腹ごなしに、タール寺の時と同様にお寺の周囲をコルラしましょう。
雲が取れて、空が青くなってきました。
白塔の周りを熱心にコルラするチベット族の人たち。
ちょっと疲れたので、ズルしてショートカットします(非敬虔的行為)。
漢族居住区なのか、関帝廟がありました。
わりかし年季が入っているように見えますが、チベット語の表記も施されています。
16時、宿の方まで戻ってきました。日が暮れるまで宿でひと休みして、軽く食事に行きました。
夜、宿に帰る途中にいたヤク。
明日は郎木寺(ランムースー)に向かいます。