法門寺
法門寺は正確には西安の西、宝鶏市に所在する仏教寺院です。
ガイドブックなどで法門寺の写真を見てみてください。金色のクワガタの角のような建造物が印象的です。
これが本当にお寺か?という感じです。
しかし、法門寺の特徴は建物の異様さ(笑)だけではありません。
創建は後漢期(西暦150年前後)と古く、当時は阿育王寺と呼ばれていました。釈迦の遺骨(仏舎利)を世界各地に送り、釈迦の教えを広めることに寄与した阿育(アショカ)王の名にちなんだもので、このお寺もそのひとつであるという言い伝えがありました。
紆余曲折を経て、1987年、仏塔の再建を行う際に発見された地下宮殿から、4つの仏舎利を始めとした貴重な品々が見つかり、宗教界、考古学界を騒がせ、古来よりの言い伝えをおよそ2000年の後に証明しました。
仏舎利、そして仏教そのものがシルクロードを通って中国に伝わってきたことを思えば、この金ピカの寺院もシルクロードの産物なのだと言えないこともありません。
法門寺の場所
法門寺は陝西省宝鶏市扶風(フーフォン)県法門鎮にあります。西安から西に約130キロの地点、車で2時間前後かかるでしょうか。
西安の「城西客运站(チャンシークーユンジャン:城西バスターミナル)」から法門寺行きのバスが出発しています。
城西バスターミナルは地下鉄一号線「汉城路(ハンチャンルー)」駅を出てすぐです。
訪問記
※この訪問記は2016年8月に法門寺を訪れた時のものです。
さあ!それでは法門寺(ホーモンジ)を訪問(ホーモン)しましょう(笑)
バスは寺院の入口でなく、少し離れた参道で停車します。
ちょうどお昼時なので参道のお店で腹ごしらえをしてから法門寺を参観するのがいいでしょう。
はるか正面にかの仏塔が見えます。
法門寺入口。
それでは入ってみましょう。
拝んでいる最中の人をうっかり撮ってしまいました。失礼しました。
中国では、手を合わせるだけでなく、しゃがんで礼をし、立って拝むことを3度繰り返します。
遠くの方に何か見えます。
仏塔「真身宝塔」。
この塔の地下から仏舎利などが安置された宝物殿が発見されました。
地下博物館。
金色の装飾が眩しい。
見えてきました、すごいのが(笑)
途中には金色の仏像が。
日本語の解説もあります。これは日本人向けに親切に提示されたもの、というよりは建設の際に日本からの資金援助があったことを意味するのでしょう。
記念撮影にいい場所ですね。
むちゃくちゃ広大な敷地です。
さあやってまいりました!
写真では伝えきれないデカさです。
中も金ピカ!
クワガタの建物の上の方まで登れます。
ドーン!
段々と神々しく感じられてきました。
仏様だから神じゃないけど。
寺院の向こうは農村です。
そろそろ失礼して、法門寺をあとにします。
帰り道も長い。難儀だ。
かの仏舎利の展示も見ました(と思う)が、そこは写真撮影禁止でした。
ぜひ皆さんご自分で見に行ってみてください!
—————————-
今から、19年前に行った時には、出土品の展示建物しかありませんでした。
出入り口には、拳銃を携えた、警備員がいたことを鮮明に覚えています。
当時は、寺の周りは何もなかった。法門寺に行くにも、道が整備されていなくて大変でした。ただ、出土品は非常にすばらしく,秘色青磁・舎利を納めていた、箱は素晴らしかったです。
当ブログをご覧頂きありがとうございます。府川さんは19年も前に行かれたのこと。私にとって西安の大先輩ですね。
現在の法門寺は門前町に多くの飲食店やお土産を売る店が立ち並んでいたり(私が行った時は閑散としていましたが)、寺院も入場料120元、煌びやかを通り越した奇抜な仏閣が建っていますが、日々スピード感の目まぐるしい都市生活に生きている中国人が熱心に参拝をしている姿を見るのは、普段我々が考える中国人とは違う側面を確認することができ、貴重だと感じます。