2016年の9月、寧夏回族自治区の銀川市を旅しました。
- 1日目:前夜から鉄道で西安から銀川に移動。寧夏回族自治区博物館、南関清真寺(モスク)を見学し、銀川市街を街ブラする
- 2日目:西夏王朝の陵墓「西夏王陵」、銀川市内の仏教寺院を見学する
- 3日目:旧石器時代の遺構や明代の長城が残る風景区「水洞溝」を見学する
前回は銀川の博物館やモスクを見学し、市内を街ブラしました。
井上靖の小説「敦煌」にも登場した西夏王朝
西夏王陵へ
9月17日の午前10時、路線バスで銀川郊外にある「西夏王陵」の入口に到着しました。
西夏王朝について要約すると、
“https://ja.wikipedia.org/wiki/西夏” から引用
西夏(せいか、1038年 – 1227年)は、タングートの首長李元昊が現在の中国西北部(寧夏回族自治区)に建国した王朝。国号は夏だが、中国最古の王朝夏などと区別するため、通例「西」の字を付して呼ぶ。首都は興慶(現在の銀川)。モンゴル帝国のチンギス・カンによって滅ぼされた。
※タングート:チベット・ビルマ系の民族。
当時の中華は「宋」(960年 – 1279年)の時代でしたが、宋は東北地方にいた契丹族の「遼」を滅ぼした女真族の「金」に駆逐され、逃げるように都を開封府(現在の河南省開封市)から臨安府(現在の浙江省杭州市)に移したことで、「北宋」→「南宋」のように区別されるようになった時代です。
なお、この頃活躍した武将に「岳飛」がいます。
西夏は現在の甘粛省一帯、すなわち祁連山脈沿いのシルクロードの要衝を抑えていたことで、シルクロードの交易の主導権を握っていました。
ここ西夏王陵には代々西夏を治めた皇帝のお墓があるというわけです。
入場券を買い、シャトルバスに乗り込みます。
西夏博物館
シャトルバスが敷地内にある西夏博物館に到着しました。まずは博物館見学です。
西夏の初代皇帝「李元昊(りげんこう)」。
「敦煌」というバブル期に制作された日本映画で、渡瀬恒彦が李元昊役をやっていたと思います。チョイ役でした、、、
西夏はシルクロードを抑えていたことで、東西の様々な文物を西夏にもたらしました。
西夏文字
西夏が残した最も謎めいたものが西夏文字です。画数が多くて目が回ります。京都大学の西田龍雄先生らの功績により、現在ではほとんど解読されているようです。
先にご紹介した映画「敦煌」の原作は井上靖の小説ですが、敦煌の莫高窟から発見された膨大な文書は敦煌文書と呼ばれており、なかには西夏文字で書かれた文書も少なくなかったそうです。
井上靖の小説ではその辺りのことが絡めて描かれています。
西夏王朝の陵墓を参観する
博物館エリアを出て、これから陵墓を見学していきます。
「涼皮」を食う
正午過ぎ、西夏王陵の見学を終え、入口付近でやっていた屋台で「涼皮(リャンピー)」をいただきました。
朝から何も食べていなかったので一瞬で食べ終えました。
これから銀川市街に戻ります。
次回、銀川市街の仏教寺院を見学します。